小中学生が「空き家問題」に挑戦!教育版マインクラフトを活用したまちづくりワークショップ開催🏠

7/21㈪竹田市内の実際の空き家をテーマに、まちづくりたけた株式会社と 地方創生空き家再生事業を手掛ける不動産会社 株式会社AlbaLink(アルバリンク、本社:東京都江東区)は、特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会にご協力いただき、教育版マインクラフト(Minecraft Education :教育現場でプログラミング的思考を中心とした様々な資質・能力を育成するためのアプリ)を活用した小中学生向けイベントを開催しました。

R6年10月1日に、竹田市とアルバリンクは「空き家ゼロ」を目指して、「空き家等利活用に関する連携協定」を締結し、市内の空き家に関する取り組みを行っています。

本イベントは、地域課題である「空き家問題」をテーマに、子どもたちが創造力とチームワークを発揮しながら未来のまちづくりを考える実践型プログラムです。
空き家という身近な社会課題を「自分ごと」として捉えるきっかけを提供し、子どもたちの主体的な学びと地域への関心を高めることを目的としています。デジタルとリアルを融合させた新しいまちづくり教育の形を通じて、次世代の担い手を育む新たな試みです。

今回は、市内の子どもたち17名に参加いただき、竹田市公民館竹田分館にて開催しました。

幼稚園生から中学3年生まで、元気いっぱいな子どもたちが集まり賑やかにイントロダクションスタート!
NPO法人デジタルものづくり協議会の方を講師に、マインクラフトの操作説明をはじめ、ワークショップのメインテーマである「空き家」について「リノベーション」の視点から活用を探る方法や、地域での活用例を紹介。そして「“掛け算”で考えてみよう」というアイデアの出し方を教わりました。
ワークショップ会場に使った竹田分館も、古くは料亭としての歴史がありましたが、いまは公民館として地域の中で新たな活用をしている場所です。

続いて今回のマインクラフトで空き家ワールドのモデルとなった実際の家屋へ会場を移して、みんなで見学しました。
現場を自分の目で見ることで「空き家って、どうしてできるの?」「住まなくなると家はどうなるの?」といった問いに向き合います。

築100年以上のこちらの家屋は空き家になって10年が経っています。かつて家族が暮らしていた住宅で、部屋の中には家具や生活用品がそのまま残されていました。いわゆる「残置物」が多く、住んでいた人の暮らしの跡が強く感じられます。
また、屋根からの雨漏りや開閉ができない襖、床のゆがみなど、老朽化も進んでいました。家は人が住まなくなると、少しずつ傷んでしまうことが分かります。庭や山の草木なども人が手を入れて管理することの必要性も感じられました。
子どもたちは、「このままにしておくと、壊れちゃいそう」「もったいないね」といった感想を口にしながら、空き家がどんな課題を抱えているのかを肌で感じていたようです。

空き家から竹田分館へ戻り、グループ毎にリノベーションのアイデアを出し合います。
「つくりたい施設(ハード)」×「どんな特徴(ソフト)」の掛け算で、それぞれ空き家ワールドのテーマを決めました。

マインクラフトをはじめて操作する子や上級者の子もいる中で、役割や作業分担など子どもたちは試行錯誤を繰り返し、たくさんの工夫がみられました。子どもたちの集中力と熱意に会場の大人たちも引き込まれ、真剣な眼差しやユニークなアイデアに感心する場面が何度もありました。

ワークショップのさいごは発表会です。頑張って作っていたワールドのデータが消えるといったハプニングもある中、終わりの時間となり悔しい表情の子もいましたが、グループでつくったそれぞれの空き家ワールドについて紹介する準備をします。

どのグループも、それぞれの視点や想像力を活かした個性あふれる内容で、発表のあとはお互いのアイデアを称え合う温かい雰囲気に包まれました。
今回のワークショップでは、「空き家をどう活かすか?」を考える過程で、子どもたちが「この空き家を、どんな人に、どんなふうに使ってもらいたいか?」と想像をふくらませながら、空間づくりに取り組みました。
ただ建物をつくるのではなく、誰かのことを思い、使う人の気持ちになって考える――そんな経験が、子どもたちにとって“まちの未来”を考えるきっかけになったように思います。
空き家という身近な課題を通じて、子どもたちが地域に目を向け、自分たちにもできることがあると感じられること。それは、これからの社会を担う力の芽生えでもあります。

私たち まちづくりたけた㈱は、子どもたちの学びの機会を応援するとともに、地域と外部との新たなつながりを生み出す取り組みを今後も大切にしていきたいと考えています。
今回は都市部の不動産会社やNPO法人と連携しイベントを企画しましたが、会場には行政職員や地域の建設業者、空き家のオーナー、大学の教授など多様な関係者も集まり実施しました。私たちは、地域に関わる人や企業がこのまちに自然に溶け込むことを目指しこれからも支援していきます。

地域の外からの関わりが、地域の内側にも新しい視点や活力をもたらす「関係人口」の可能性を感じながら、様々な活動を通じ、地元の人と外から来る人、子どもと大人、まちと社会がつながっていく場をこれからも広げていきたいと考えています。

〔イベントDATA〕
名称:『竹田市「空き家×教育版マインクラフト」まちづくりワークショップ』
日時:2025年7月21日月曜日 9時半~14時
会場:竹田市公民館竹田分館(大分県竹田市竹田1918-2)・空き家 眞部邸(大分県立竹田高校前)
対象:竹田市内の小中学生20名程・参加無料
内容:
 ①座学セッション:「空き家」や「市内の空き家空き店舗活用」に関する基礎知識を学習
 ②現地見学:実際の空き家を観察
 ③アイデア創出:付箋や図面を使い、グループで空き家リノベーションテーマを考案
 ④マインクラフト制作:教育版マインクラフト上で、空き家ワールドをグループごとにリノベーション
 (昼食)
 ⑤発表会:完成した作品を参加者同士で発表・共有

共催 株式会社AlbaLink・まちづくりたけた株式会社
協力 特定非営利活動法人デジタルものづくり協議会
後援 竹田市