竹田の「城下町」、どうしたい?? まち歩き×ワークショップ VOL.2に参加しました♪

12/15(金)、城下町交流プラザを拠点に、竹田市建設課主催の「『五感』でまち歩き×ワークショップvol.2」が開催され、まちづくり会社のメンバーも参加してきました。

◯今回のワークショップのテーマ
城下町の風情が色濃く残る中心市街地エリア・・・
これまで、住民と行政で続けられてきた街並みを残す取組みを、今後、どのように、現在の情勢に合わせていくのか。何を守り、何を改善させつつ次の世代にどのような街を残していくのか。 まずは五感を研ぎ澄まして、わたしたちの街を見つめなおしてみましょう。 

ということで今回は、五感のなかでも「聴覚」を働かせて 水の音から城下町を観察することになりました。

今回参加したのは建築関係者や、城下町で商売を営む事業所の方、城下町に長年住まれている方、景観審議会の委員の方々、歴史的街なみ景観形成事業の審査員の方々など、約30名ほど。

それぞれに大分大学の建築学科の学生を交えた4グループに分かれて座り、市の担当者挨拶と、ファシリテーターである大分大学 理工学部 創生工学科の姫野准教授より、今回のワークショップについて説明があり、その後まち歩きを開始しました。

そして、さらに水と建物の関わりを探す、水と関係する建物の要素を探すというワークも与えられました。

これまでに調べて分かっていた城下町の水路に加えて、さらに水の音を頼りに歩き進んでいき、まだ知らなかった水路や井戸の場所、昔あったけど今は何かの事情で埋められたもの、道を拡張するために蓋をしたもの、そして水の流れる方向など、各グループの城下町に詳しいメンバーに話を聞きながら新たに地図上に加えていきました。

そして水路とそこに面する民家や建物の壁や土台をセットにチェキで写真を撮っていきました。

1時間ほどまちを巡ったあと再び交流プラザに戻り、各グループマップに気づいたことや新たに分かった情報を付箋で貼っていき、意見を出し合ったあと、それぞれ順番に発表していきました。

各グループからは
「『水の街』のようにテーマをきめてアピールするとよいのでは」
「水が流れている箇所は見る人が楽しめるようにしっかりと流れを見せるようにする」
「城下町らしい『音』を意識して、竹田の竹で作ったししおどしを置いたり、竹の風鈴を吊るす」
などサウンドスケープを意識した意見やアイデアがあがりました。

その上で流れが悪く澱んでいる水路は湿気やカビの原因になり、夏場は異臭や虫が湧くなどの住みにくさがあるという居住者からの情報もあり、そこは改善すべきという意見もありました。

話しをきくと、昔は民家や商店の奥に中庭や菜園があったということも分かりました。

ファシリテーターの姫野准教授からは、「昔は水以外にも、手仕事の音や、暮らしの音があった。それを城下町の良さとして残すのもよい。そして実は「空き地」が一概に悪いわけではなく、空き地や余白をあるべき位置にあえて残すということも、風通しをよくするためには重要なことではないのかということが分かったのは新たな収穫でした。」などの総評がありました。

今回は普段意識することのなかった「音」をたよりにまちを歩いてみるという経験、大分大学の学生の客観的な研究に基づいたアイデア、そして実際に城下町で商売をしている方、住まれている方の貴重な情報が合わさり、残した方が良いものと改善すべき点がより明確になってきたワークショップでした。

そして、その生の声を行政の方が聞くことで、本当に必要な対策が進められることの可能性、ここにしかない「竹田の城下町」を残していけたらということを色んな立場の人たちが、真剣に考え、望んでいることが感じられたので今後が楽しみです。